遺言書ってタンスの引き出しにしまっておくものというイメージがあると思います。これでは折角記した遺言が実現出来ないなんて危険性が潜んでいます。これを回避するのが、「公正証書遺言」という安心、確実な遺言の形式です。
遺言書を書きたいけれど、どれが良いのかわからない」「自筆で十分ではないか?」と悩まれている方は多いです。 結論から申し上げますと、私は多くの場合で「公正証書遺言」を強くお勧めしています。その理由を、実例を交えて解説します。
遺言書の種類とメリット・デメリット
遺言書には主に「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類があります。(厳密に言うと他に秘密証書遺言、危急時遺言、隔絶地遺言というものもありますがここでは代表的な2つの遺言を取り上げます。)
| 種 類 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 自筆証書遺言 | 費用がかからない。いつでも一人で 書ける。 | 形式不備で無効になるリスクが ある。紛失や改ざんの恐れがある。 |
| 公正証書遺言 | 法的効力が確実。 公証役場で保管さ れるため安全。 家庭裁判所の「検認」が不要。 | 費用(手数料)がかかる。公証人 や証人との調整が必要。 |
自筆証書遺言で起こりうる「危険な事例」
自筆証書遺言は手軽ですが、実は「諸刃の剣」です。以下のようなトラブルが後を絶ちません。
① 形式不備で「ただの紙」に! 「日付が『○月吉日』となっている」「署名・押印を忘れた」といった些細なミスで、遺言書が無効になってしまいます。
やっくんえーーこんな事で無効になるの。故人が浮かばれないですね。
② 争いの火種になる 「本当に本人が書いたのか?」「無理やり書かされたのではないか?」と親族間で疑念が生じ、かえって争い(争族)を招くことがあります。



お金がかかわると人は変わってしまいます。
③ 発見されない、あるいは破棄される せっかく書いても、見つけてもらえなかったり、自分に不都合な内容を見た相続人が隠してしまったりするリスクがあります。



相続人が遺言書を隠すなんて恐ろしい話です。
公正証書遺言は、それほど手間はかからない
「公正証書は手続きが大変そう」というイメージがありますが、実は行政書士などの専門家を介せば、ご本人の負担は驚くほど少なくなります。
① 文案作成は専門家にお任せ 私たちが法的にミスのない文案を作成します。
② 公証役場との調整も代行 日程調整や必要書類の収集もサポートします。
③ 当日はサインするだけ 当日は公証役場に行き(出張も可能)、内容を確認して署名・押印するだけで完了です。
預けた遺言書を、どうやって親族に伝えるのか?
公正証書遺言を作成した場合、原本は公証役場に厳重に保管されます。これを親族に伝える方法は主に2つあります。
①「正本」や「謄本」を信頼できる人に託す 作成後に受け取る控えを、信頼できる家族や、遺言執行者となる専門家に預けておくのが一般的です。
②「遺言検索システム」を利用する: 公証役場には検索システムがあります。もし家族が「遺言があるはずだ」と思えば、全国どこの公証役場からでも遺言の有無を確認できます。
ポイント 少なくとも「遺言を公証役場に預けてある」ということだけは、信頼できる誰かに伝えておくと安心です。
どうしても自筆証書遺言がよい方へ
「やはり費用を抑えたい」「まずは自分で書きたい」という方には「自筆証書遺言書保管制度」をお勧めしています。
① 法務局が預かってくれる 改ざんや紛失のリスクがなくなります。
② 形式チェックがある 最低限の形式チェックを受けられるため、無効になる確率が下がります。
③ 検認が不要 公正証書と同様、亡くなった後の家庭裁判所での手続きが免除されます。
最後に
遺言書は、残されたご家族への「最後のラブレター」とも言われます。 その想いが法的な不備で無駄にならないよう、確実な方法を選んでいただきたい。それが、私たち行政書士が公正証書を勧める一番の理由です。
初回相談料無料
(ただし60分まで)


☎ 011-788-3883
