【その話、本当に大丈夫?】身近にある詐欺の種類と見分け方 《札幌の行政書士が解説》

「自分だけは騙されない」

「詐欺にかかるのは判断力が鈍った一部の人だけ」

そう思っていませんか?

しかし、現実には毎日のように新しい詐欺の手口が生まれ、年齢や性別、職業を問わず、多くの人が被害に遭っています。札幌市内や北海道内でも、特殊詐欺やSNSを悪用した投資詐欺などの相談が絶えません。

詐欺師は、決して「怪しい見た目」で近づいてくるわけではありません。言葉巧みに親しみやすさを演出し、あるいは公的機関を装って恐怖心を煽り、「あなたに考える時間を与えない」ことで判断力を奪っていきます。

この記事では行政書士の視点から、身近に潜む詐欺の種類と、被害を防ぐための決定的な見分け方を詳しく解説します。

「この話、ちょっと怪しいかも?」

「家族が変な契約をしようとしている」

と感じたときに、自分と大切な人を守るためのバイブルとして、ぜひ最後までお読みください。

目次

詐欺は「特別な人」が遭うものではない

詐欺のニュースを見るたびに「なんでこんな話に騙されるんだろう」と思っていたけれど、自分が当事者になって初めて、その恐ろしさが分かりました。

このような言葉をよくTVのワイドショー等で聞きます。

「自分は騙されない」と思っている人ほど注意が必要

詐欺被害に遭った方の多くは、もともと防犯意識が高く、真面目で慎重な性格をされています。「自分は騙されない」という自信や思い込み(注)がある人ほど、いざ巧妙なトラップに直面したとき、「自分が騙されているはずがない」「これは特別なチャンスなんだ」と信じ込んでしまい、抜け出せなくなる傾向があります。

(注)心理学では「正常性バイアス」や「不敗の錯覚」といいます。

詐欺師は人の心理を巧みに利用する

詐欺師は法律やビジネスの知識だけでなく、「人間の心理」を徹底的に研究しています。

・ 恐怖と不安: 「今すぐ対処しないと逮捕される」「資産が差し押さえられる」

・ 欲と焦り: 「今だけの特別なお知らせ」「絶対に儲かる限定枠」

・ 情と信頼: 「あなたのために言っている」「二人の将来のために」

人間の「焦り」「恐怖」「親愛」「欲望」といった感情のスイッチを強烈に押し、理性的・論理的に考える脳の働きを一時的に麻痺させるのが、詐欺師の真の手口です。

高齢者だけでなく、若い世代も狙われている

「詐欺=高齢者が狙われるもの」というイメージは、すでに過去のものです。

もちろん、一人暮らしの高齢者を狙った訪問販売やアポ電(アポイント電話)も深刻ですが、最近ではSNSやマッチングアプリ、動画広告などを通じて、10代〜30代の若者や現役世代がターゲットになるケースが急増しています。

「副業で月30万円」「スマホだけで簡単収入」「暗号資産で一撃100万円」といった甘い言葉に誘われ、数百万円の借金を背負わされてしまう若い人たちが増えています。

「まさか自分が」が被害の入口になる

「まさか自分が詐欺に遭うなんて思ってもみなかった」

この油断こそが、詐欺師にとって最大のつけ入る隙になります。「自分もいつ騙されてもおかしくない」「世の中には巧みな罠がたくさん仕掛けられている」という前提に立ち、常に一歩引いて冷静に観察する姿勢を持つことが、最大の防御陣形となります。

まず知っておきたい 詐欺の基本

そもそも、法律や社会的な意味において「詐欺」とはどのような行為を指すのでしょうか。防犯の第一歩として、その基本を押さえておきましょう。

詐欺とはどのような行為なのか

刑法上の詐欺罪(刑法246条)は、人を欺いて(騙して)財物を交付させたり、財産上の不法な利益を得たりする犯罪です。

簡単に言えば、「嘘をついて相手を勘違いさせ、金品や財産を提出させる行為」です。

詐欺の手口は時代とともに変化しますが、本質的な構造は常に同じです。

① 嘘の情報(偽りの事実)を提示する

② 相手を信じ込ませて、誤解(勘違い)させる

③ 誤解した相手に、金銭の支払いや契約を行わせる

④ 財物を奪い取る

「お金を取られる」だけが詐欺ではない

    詐欺と聞くと、銀行口座からお金を振り込ませたり、現金を手渡しで奪ったりするイメージが強いかもしれません。しかし、被害は「現金の直接奪取」だけに留まりません。

    ① 高額な商品のローン契約を結ばされる

    ② 価値のない権利やサービスを買わされる

    ③ 解約できないサブスクリプションに登録させられる

    ④ クレジットカードの枠を上限まで使わされる

    直接的な現金手渡しでなくても、あなたが将来支払わなければならない「負債」を背負わされることも、立派な詐欺被害です。

    契約や個人情報を利用した被害にも注意

    さらに恐ろしいのは、個人情報や名義の不正利用です。

    「名義を借りるだけでお礼を払う」「審査が通るか確認するだけ」と言われて身分証明書(運転免許証やマイナンバーカード)の画像を送ってしまった結果、知らないうちに消費者金融から借金をされていたり、闇バイトの口座として自分の名義が使われて警察から口座凍結されたりする事例も増えています。

    お金そのものだけでなく、「あなたの信用」や「個人情報」も、詐欺師にとっては格好の金づるなのです。

    怪しい話を「契約する前」に気づくことが重要

    一度お金を支払ってしまったり、契約書に印鑑を押してしまったりすると、それを取り戻すには甚大な時間、エネルギー、そして専門家への費用がかかります。最悪の場合、相手が逃亡・破産していて、一分も戻ってこないことも珍しくありません。

    だからこそ、最大のポイントは「契約する前」「お金を払う前」に気づいて踏みとどまることです。

    電話を利用した詐欺 「今すぐ対応してください」に要注意

    未だに被害額が大きく、後を絶たないのが「電話」を使った詐欺です。特に固定電話を所有しているご家庭や、日中一人で過ごす時間が多い方は警戒が必要です。

    オレオレ詐欺・還付金詐欺などの典型例

    ① オレオレ詐欺

    息子や孫になりすまし、「会社の金を落とした」「不倫がバレて示談金がいる」「携帯を失くして番号が変わった」と嘘をついて金銭を要求する。

    ② 還付金詐欺

    自治体や税務署の職員を名乗り、「医療費の過払い金がある」「税金の戻りがある」と偽り、ATMへ誘導して操作させ、逆に相手の口座にお金を振り込ませる。

    ③ 架空料金請求詐欺

    「Webサイトの閲覧履歴がある」「未払い料金がある。法的手続きに入る」と電話や音声ガイダンスで脅す。

    「警察」「役所」「銀行」などを名乗る手口

    最近の手口で特に巧妙なのが、実在する公的機関や金融機関の名前を騙るものです。

    「警察署の捜査二課ですが、あなたの口座が犯罪に利用されています」「銀行のセキュリティ部門ですが、口座が不正アクセスされたため口座凍結を解除する手続きが必要です」などと言われると、真面目な人ほどパニックに陥ってしまいます。

    警察や銀行が、電話口で暗証番号を聞いたり、現金を預かりに自宅へ来たり、指定した口座にお金を振り込ませたりすることは絶対にありません。

    「今日中」「至急」など、焦らせる言葉に注意

    電話を利用した詐欺の共通点は、「今すぐ」「本日中に手続きしないと無効になる」「あと30分以内に」といった言葉で時間的余裕を奪ってくることです。

    人間は「時間制限」を課されると、深く考えることをやめ、目の前の指示に従ってしまう習性があります。詐欺師はこの心理効果を悪用しているのです。

    電話を一度切って、自分で確認する習慣を

    電話口で少しでも「お金」「口座」「カード」「至急」というキーワードが出てきたら、どんなに相手が恐ろしいトーンで話していても、あるいは親切そうにしていても、必ず一度電話を切りましょう。

    そして、相手から告げられた電話番号ではなく、自らインターネットや電話帳で調べた正規の窓口(警察相談専用ダイヤル「#9110」など)に掛け直して確認する習慣を徹底してください。

    メール・SMS・偽サイトを利用した詐欺

    スマートフォンの普及に伴い、爆発的に増えているのが「フィッシング詐欺」と呼ばれる手法です。

    「料金が未払いです」「アカウントが停止されます」

    皆様のスマホにも、以下のようなSMS(ショートメッセージ)やメールが届いたことはありませんか?

    ・ 【配送業者】お荷物のお届けにあがりましたが不在でした。ご確認ください

    ・ 【電力会社】未払い料金があります。本日中に支払わないと送電を停止します

    ・ 【銀行・ECサイト】アカウントのセキュリティ更新が必要。こちらからログインしてください

    これらは99%以上が詐欺メッセージです。不特定多数に大量送信され、不安になった人がリンクを踏むのを待っています。

    本物そっくりのメールやサイトに注意

    現在のフィッシングサイト(偽サイト)は、本物のログイン画面やデザインを完璧にコピーして作られています。ロゴマーク、フォント、文章のニュアンスまでそっくりなため、見た目だけで偽物と見抜くのは不可能です。

    URLをクリックする前に確認する

    メールやSMS本文に貼られているリンク(URL)を直接タップしてはいけません。

    ドメイン(アドレスの末尾部分)が、公式サイトのURLと微妙に異なっているケースが多く見られます。

    普段利用している銀行やショッピングサイト、配送サービスからの通知であっても、メール内のリンクから開くのは厳禁。あらかじめブックマークしておいた正規のアプリや公式サイトからアクセスすることを徹底しましょう。

    個人情報やクレジットカード情報を入力しない

    万が一、偽サイトを開いてしまっても、個人情報(氏名・住所・生年月日)、アカウントのID・パスワード、クレジットカード番号、暗証番号などを入力せずにブラウザを閉じれば、実害を防げる場合がほとんどです。

    「確認のためクレジットカード情報を入力してください」と要求されたら、詐欺だと疑ってください。

    SNS・インターネットで広がる投資詐欺・副業詐欺

    近年、若い世代から高齢者まで幅広い層で被害が急増しているのが、SNSを端緒とする投資詐欺・副業詐欺です。被害額が数千万円〜数億円に上ることもあり、人生を大きく狂わせる危険があります。

    「必ず儲かる」「誰でも簡単に稼げる」は ほぼ詐欺

    経済の原則として、「ローリスク・ハイリターン」の投資や仕事は存在しません。

    ・ 元本保証で月利10%確定

    ・ AIが自動で取引して絶対に負けない

    ・ スキマ時間にスマホをタップするだけで日給3万円

    投資の世界において「絶対」「確実」「元本保証」という言葉を出して勧誘することは、出資法や金融商品取引法などの法律上も厳しく禁止されています。これらの言葉が出てきた時点で、例外なく悪質な詐欺だと断定できます。

    SNS上の「成功者」を簡単に信用しない

    X(旧Twitter)、LINEなどで、高級外車やブランド品、タワーマンションからの景色、札束の画像を投稿し、「私のように自由な生活を送りませんか?」と呼びかけてくるアカウントがあります。

    これらの画像や動画のほとんどは、フリー素材や他人の投稿の無断転載、あるいは レンタル品を使った演出です。「親切に教えてくれる素晴らしい人」に見える人物は、画面の向こうに存在する詐欺グループの演者に過ぎません。

    最初は少額の利益を見せて信用させる手口

    投資詐欺の非常に厄介な点は、「最初は本当にお金が少額ながら増えて、出金もできる」という演出を行うことです。

    ① 犯人の指示通りに指定のアプリ(偽の取引画面)をダウンロードする。

    ② お試しで「3万円」を振り込む。

    ③ 画面上で資産が「5万円」に増え、実際に「2万円の利益」を指定口座に振り込んでくれる。

    ④ 「本当に儲かる!」と完全に信じ込む。

    ⑤「今、数十年に一度の大チャンスが来ています。1,000万円投入すれば一気に3,000万円になります」と唆され、大金を振り込んでしまう。

      騙すために最初にあえて少額の「エサ」を撒き、相手の警戒心を完全に解いてから巨額の資金を巻き上げるのが彼らの常套手段です。

      出金するための「手数料」などを要求されたらかなり危ない

      増えたはずの資産を引き出そうとすると、急に態度が変わります。

      ・ 出金するには利益に対する税金20%を先に納める必要があります

      ・ システム手数料として50万円を振り込んでください

      ・ アカウントが凍結されたため、解除費用がかかります

      「支払えば出金できる」と思わせ、さらに追加でお金を絞り取ろうとします。しかし、言われた通りに追加送金しても、お金が戻ってくることは絶対にありません。追加請求をされた時点で、完全に被害に遭っていると認識してください。

      恋愛感情や親切心につけ込む「ロマンス詐欺」

      人間の「人を愛する気持ち」や「誰かを助けたいという親切心」を徹底的に利用する悪質な手口が、国際ロマンス詐欺やSNSロマンス詐欺です。

      SNSやマッチングアプリなどから始まるケース

      きっかけは、マッチングアプリ、Xなどのダイレクトメッセージ、Facebookの友達リクエストなどです。

      相手は「海外の軍医」「外国人実業家」「投資家」「ハーフモデル」などを名乗り、顔写真(モデル等の盗用画像)とともに甘い言葉を毎日送ってきます。一度も直接会っていないにもかかわらず、「あなたは私の運命の人だ」「将来結婚しよう」と熱烈にアプローチし、密接な心理的関係(マインドコントロール状態)を築きます。

      会いたいけれど事情があって会えない

      関係が深まった段階で、相手は日本に来てあなたと会いたいと言い出します。しかし、必ず不自然な障害が発生します。

      ・ 渡航費や荷物の関税費用が現地で差し押さえられた

      ・ 軍の規定で退職金を事前に振り込まないといけない

      ・ 病気になってしまい急遽手術費用が必要になった

      「二人の未来のためだから」「あなたしか頼れる人がいない」と、切実に金銭の援助を求めてきます。

      「投資すれば二人の将来のためになる」などの誘い

      もう一つのパターンは、「二人の結婚資金を作るために、私がやっている投資(暗号資産やFX)を一緒にやろう」と誘ってくる手法です。先述の投資詐欺とロマンス詐欺が合体したハイブリッド型で、現在最も被害額が大きくなっている手口の一つです。

      お金の話が出てきたら、一度冷静になる

      どんなに甘い言葉を囁かれ、毎日のようにメッセージをやり取りして信頼関係ができていると感じていても、「一度も直接会ったことがない相手からお金の話(送金依頼、投資の勧誘)が出た瞬間」に、100%詐欺であると判断してください。

      悲しいことですが、画面の向こうにいるのは、あなたを愛しているパートナーではなく、マニュアル通りにメッセージを送信している犯罪組織のメンバーです。

      訪問販売・リフォーム・不動産など「契約」に関する詐欺

      ネットや電話だけでなく、直接自宅にやってくる「対面型の悪質商法・詐欺的契約」にも強い警戒が必要です。特に住宅のリフォームや不動産売買、高額な物品販売などは被害額が数百万円〜千万円単位に及ぶことがあります。

      「今だけ」「今日契約しないと損をする」

      悪質な業者の典型的なトークが、「限定性」と「緊急性」を打ち出すことです。

      ・ 近所で工事をやっているので、今なら足場代無料でリフォームできます

      ・ 今日契約してくれるなら、特別に半額にします

      ・ この地域のモニター価格として、本日限定でご案内しています

      このように、「今決断しなければ損をする」と焦らせ、他社と比較したり家族に相談したりする時間を与えないようにして契約を迫ります。

      無料点検から高額契約につながるケース

      ・ 屋根の瓦がズレているのが見えたので、無料で点検してあげますよ

      ・ 床下の点検に伺いました

      と言って家に上がり込み、あらかじめ持参していた破損写真を見せたり、自分で見えない場所を故意に壊したりして、「今すぐ工事しないと家が倒壊する」と不安を煽る手口(点検商法)が多く発生しています。

      親切なフリをして近づき、恐怖心で正常な判断力を奪った上で、相場の数倍もの高額な工事契約を結ばせます。

      不動産やリフォームなど高額な契約ほど慎重に

      住宅のリフォームや不動産の購入・売却、太陽光発電や蓄電池の導入などは、人生の中でも非常に大きな買い物です。その場での決断は絶対に避け、必ず複数の専門業者から見積もり(相見積もり)を取り、価格や内容が適正かどうかを確認しなければなりません。

      契約書を読まずに、その場で署名・押印しない

      「細かい書類はこちらで書いておきますから、ここにサインとハンコだけお願いします」と言われ、内容を理解しないまま書面に署名・押印してしまう人がいます。

      契約書に署名・押印をするということは、「記載されているすべての条件を理解し、法的に同意した」という強力な意思表示になります。後から「読んでいなかった」「そんな説明は聞いていない」と主張しても、書面に印鑑が押されていると、覆すのは困難になります。

      「よく分からないけれど、とりあえず契約」は絶対に避ける

      営業マンの押しが強くて断り切れず、「後でキャンセルすればいいか」と軽い気持ちで契約書にサインしてしまうケースがあります。クーリング・オフ制度(一定期間内であれば無条件で契約解除できる制度)が適用できる場合もありますが、対象外の契約であったり、悪質業者が逃亡してしまったりすると取り返しのつかないことになります。

      内容が完全に理解できない契約書には、絶対に署名・押印をしてはいけません。

      詐欺を見分けるための 7つのチェックポイント

      ここまでの解説を踏まえ、あなたが今直面している話、あるいは家族から相談されている話が「詐欺かどうか」を見分けるための【7つのチェックポイント】をまとめました。

      怪しい話が持ち上がったときは、必ずこのリストと照らし合わせてみてください。

      【結論】一つでも当てはまったら、いったん立ち止まる!

      この7つのチェックポイントのうち、当てはまるものがあれば、その話は詐欺(または極めて危険な悪質契約)の可能性が高いと判断してください。

      詐欺師の狙いは、あなたに考える時間を与えず、勢いで契約やお支払いをさせることです。だからこそ、チェック項目に引っかかったら、「何を言われても、まずはその場を離れて、一度完全に立ち止まる」ことが、あなたの財産と生活を守る最大の防御となります。

      もし「騙されたかも」と思ったら?すぐに取るべき行動

      万が一、「もうお金を振り込んでしまった」「怪しい契約書にサインしてしまった」「騙されたかもしれない」と気づいたとき、パニックにならずに次のステップを迅速に行ってください。

      1.相手に追加のお金を払わない

      詐欺師は、一度お金を支払ったカモ(被害者)から、さらに絞り取ろうとします。「税金」「手数料」「システム解除費用」「保証金」など、どんな理由をつけて追加請求されても、1円たりとも支払ってはいけません。「払えば全額戻ってくる」という言葉は、さらなる被害を生みます。

      2.証拠となるデータをすべて保存する

      法的な対処や警察への被害届提出、返金交渉を行うためには、客観的な「証拠」が絶対に必要です。以下のものは消去せず、すべて保存・印刷してください。

      ・ 相手とのLINE、メール、DMのやりとり画面(スクリーンショット)

      ・ 相手の振込先口座情報、名義

      ・ 振り込みを行った際の「振込明細書」「利用控」

      ・ 契約書、パンフレット、提案資料、請求書、領収書

      ・ 相手のWebサイトやSNSアカウントの画面保存(URLが映るように)

      3.相手とのやり取りを記録する

      電話で話した内容や日時、訪問してきた人物の特徴、車のアドレスやナンバーなど、覚えている記憶は記憶が鮮明なうちにメモ帳などに詳細に書き留めておきましょう。

      4. 家族や信頼できる専門家に相談する

      比較的お年寄りに多いパターンとして

      ・ 自分の失敗が恥ずかしい

      ・ 怒られるのが怖い

      ・ 心配をかけたくない

      以上のような思いにより、一人で抱え込んで隠してしまうことです。

      被害を隠している間にも時間は刻一刻と過ぎ、悪質業者は会社を畳んで逃亡したり、口座から資金を全額引き出したりしてしまいます。

      被害に遭うことは決してあなたが悪いのではありません。巧みな犯罪組織が悪いのです。一刻も早く信頼できる家族や友人、あるいは専門家に打ち明けてください。

      5.ケースに応じて然るべき機関へ相談する

      ① 警察相談専用窓口(#9110)

      犯罪の疑いがある場合や、脅迫を受けている場合。

      ② 消費者ホットライン(188:イヤヤ!)

      お近くの消費生活センターにつながります。訪問販売や契約トラブル全般の相談が可能。

      ③ 金融機関

      振り込みを行ってすぐであれば、振り込め詐欺救済法に基づく口座凍結の手続きを依頼する。

      6.契約直後なら「クーリング・オフ」など迅速な対応が不可欠

      訪問販売や電話勧誘販売などで契約してしまった場合、一定期間内(法律上、訪問販売などは書面受領から8日間など)であれば、理由を問わず無条件で契約を解除できる「クーリング・オフ制度」が利用できます。

      期限を過ぎてしまうと権利を行使できなくなるため、「騙されたかもしれない」と感じたら、即座に行動を起こすことが極めて重要です。

      詐欺を防ぐために行政書士ができること

      ここまで詐欺の手口や防犯対策について解説してきました。

      「行政書士って、詐欺の防止や契約トラブルとどんな関係があるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

      実は、私たち行政書士は「街の身近な専門家」として、人々が怪しい契約に巻き込まれないための「防犯・権利擁護のプロフェッショナル」としての役割を担っています。

      具体的には、以下のようなサポートを通じて、あなたの大切な資産と暮らしをお守りしています。

      1.契約書の内容を一緒に確認する(契約前チェック)

      行政書士の重要な業務の一つが「契約書の作成およびチェック」です。

      「事業者から送られてきた契約書の意味がよく分からない」「自分に極端に不利な条件が入っていないか不安」という段階でご相談いただければ、法律のプロの目線で内容を精査します。

      悪質な条項や不審な点を見抜き、「この契約は危険ですからサインしないでください」と客観的なアドバイスを行うことで、詐欺被害を未然に防ぐ「防波堤」となります。

      2. 契約相手や契約内容について整理する

      「話を聞いているうちに頭が混乱してきた」「相手の言っていることがコロコロ変わる」という場合、行政書士が第三者として介入し、事実関係や相手方の情報(法人の実体があるか、許認可を得ているか等)を整理します。第三者が入るだけで、詐欺業者は警戒して逃げていくケースが多々あります。

      3.内容証明郵便の作成・送付

      クーリング・オフの通知や、相手方の詐欺・脅迫・勘違い(意思表示の取消し)に基づく契約解除の通知は、後から「聞いていない」「届いていない」と言われないよう、「内容証明郵便(配達証明付き)」で送るのが原則です。

      行政書士は、法的効力を持つ確実な内容証明郵便の文面を作成し、差出人(代理人)として相手方へ送付する手続きを代行します。行政書士名義で届く書面は、悪質な業者に対して強い心理的圧力を与える効果があります。

      4.クーリング・オフなど、利用できる制度についての案内

      「自分が結んだ契約はクーリング・オフできるのか?」「クーリング・オフ期間が過ぎてしまっているが、消費者契約法で取り消せるか?」といった疑問に対し、法的根拠に基づいた適切な手続きと解決策をご案内します。

      5.相続・遺言などをきっかけにした悪質商法への備え

      高齢者や、相続によってまとまった財産を手に入れた方は、詐欺師にとって絶好のターゲットになりやすいのが現実です。

      行政書士は、遺言書の作成や成年後見制度の活用、家族信託の設計などを通じて、高齢者の財産が不当に奪われないための「仕組み作り」を支援しています。

      6.「契約してから」ではなく、契約する前に相談することの大切さ

      弁護士や警察に相談するのは「実際に大きな被害(トラブル)が発生してしまった後」になることが多いのが実情です。

      しかし、行政書士の最大の強みは「予防法務」、つまり「トラブルが発生する前、契約を交わす前の段階で未然に防ぐこと」にあります。

      「わざわざ法律事務所に行くほどのことかな…」と迷うような段階だからこそ、街の相談窓口である行政書士を活用していただきたいのです。

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      7.行政書士では対応できない法律問題について、弁護士等へつなぐ

      行政書士は、すでに相手と裁判で争っている案件(交渉権・訴訟権が必要な紛争状態の案件)については、法律上直接対応することができません。(弁護士法72条)

      しかし、「自分の手に負えるかどうか分からない」という段階で行政書士にご相談いただいても全く問題ありません。法的な整理を行った上で、裁判や交渉が必要だと判断した場合は、信頼できる弁護士や警察、消費生活センターなど、適切な専門機関へ速やかにお繋ぎ(ハブ役)いたします。

      まとめ ~ 詐欺を見抜く最大のポイントは「一度立ち止まること」

      現代の詐欺は、非常に巧妙で、心理学的に計算し尽くされています。特別な知識を持たない個人が、一人で詐欺師と対峙し、そのウソを見抜くのは決して簡単なことではありません。

      しかし、どれほど手口が進化しようとも、詐欺師が使う基本の方程式はたった一つです。

      【あなたに考える時間を与えず、不安や焦りで判断力を奪い、今すぐ契約・送金させようとする】

      これこそが、すべての詐欺に共通するやり口です。

      ですから、詐欺を見抜くための最大のポイントは、テクニックや専門知識ではありません。

      「怪しい」「至急と言われた」「うますぎる話だ」と感じたら、何が何でも一度その場で立ち止まることです。

      ・ 電話を一度切る。

      ・ 「家族に相談するので、今日は契約できません」とはっきり断る。

      ・ 「持ち帰って検討します」と言って資料だけ受け取る。

      相手が「今決めないと損をしますよ!」「あなたのために言っているのに失礼だ!」と激昂したり、引き止めたりしてきても関係ありません。あなたに考える時間を与えないようにしてくる時点で、その相手はあなたを尊重しておらず、騙そうとしている証拠です。

      「契約書にサインする前に、誰かに相談する」という習慣を

      一人で抱え込んで下した決断は、後から取り返しのつかない後悔を生むことがあります。

      「大きな買い物をするとき」「投資や副業を始めるとき」「見知らぬ業者と契約を結ぶとき」は、必ず「サインする前に、誰かに相談する」というルールを自分の中に作ってください。

      ・ こんな契約をしてしまって大丈夫だろうか?

      ・ 家族が変な話に乗りそうになっていて心配だ

      ・ 相手から提示された書類の内容が怪しい

      そう思われたときは、どうぞお気軽にご相談ください。

      あなたが大切に築いてきた財産と、平穏で安心できる暮らしを守るために出来る限りサポートいたします。

      「怪しいな」と思ったら、まずは深呼吸をして、一歩立ち止まりましょう。その「一瞬の立ち止まり」が、あなたと大切な人を詐欺の恐怖から守る最強の武器になります。

      ■ 札幌での相続・遺言、その他様々なご相談なら

      札幌市東区の「つしま行政書士事務所」では、実家の相続手続きや、遺言書の作成、その他多種多様な相談を承っております。 40年間の企業法務・契約業務の経験とFPの視点を活かし、ご家族の想いを形にするサポートをいたします。初回相談は無料ですので、一人で悩まずに、まずはお気軽にご連絡ください。

      ※ なお、紛争の解決についてはうけたまわれません。

      【お問い合わせ先】 つしま行政書士事務所

      • 所在地:札幌市東区
      • 対応エリア:札幌市内および近郊エリア(出張相談も承ります)
      • 営業時間:平日 9:00〜18:00(※事前の予約で土日祝や夜間も対応可能です)

      ※ お電話でのお問い合わせにつきましては、当方留守の場合は必ず、留守電にお名前・ご用件(例 相続について相談したい)をお知らせください。

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